北八ッ日記 その101(2008年1月13日)・・厳冬の森

 ヒュッテの気温がマイナス10度を記録した朝、渋ノ湯から北八ッの森を歩く。コメツガの森を抜け、大岩が累々と転がるサイの河原に出る。いつもながら、名前からしてここは何となく寂しい場所である。稜線に広がる青い高みを目指して歩く。


サイの河原

 再び、森に入り、しばらく歩いて、高見石小屋に出る。小屋番はテラスの雪掻きに忙しく、声を掛けても気が付かない。


高見石小屋

 小屋の裏の高見石に登る。上に登ると、反対側には暖かそうな日差しを浴びた佐久盆地が見える。足元の森の中には白い白駒池が寒々と見える


高見石より白駒池

 森の中を歩き、白駒池の横から、にゅうに登る。夏にはワタスゲの咲く湿原に出る。木々に梢の先に、さっき池を見下した高見石が見える。


夏のワタスゲの湿原

 登るにつれて風が強くなってくる。所々雪の上の踏み跡が消えていて、道が分かりにくい。やがて、明るい尾根に出ると、遠くに富士山が小さく見える。


にゅうより富士山

 にゅうの岩の上に登ると、森の中に白駒池が見下ろせる。


にゅうの三角点と白駒池