春の六甲山麓を歩く
今年の四月から関西の会社に変わり、川崎と大阪の往復の状態が続いている。六甲山は、神戸のすぐ北に連なる山である。大阪の家から六甲の麓まで阪急電車で四十分位しかかからないので、既に、二回も出かけている。阪急電車の「芦屋川」から「須磨」あたりの北に六甲山が連なっている。5月5日、昨日の夕方、雪倉、白馬から帰ったばかりであるが、朝起きると快晴であり、無性に新緑の森を歩きたくなる。六時過ぎ、デイッパックに水筒とお菓子を詰めて、電車に乗る。
「芦屋川」で下りるつもりが、特急電車で通り過ぎ、「岡本」で下車。手入れの行き届いた庭のある大きな家が連なっている。坂道を山の方へ向かうと、朝の散歩している町の人たちと出会い、挨拶を交わす。三十分程で町を抜け、山道に入る。新緑の森が美しい。道の両側の至るところにミツバツツジが満開の花を咲かせている。見晴らしの良い風吹岩に出る。眼下に高層ビルが林立する神戸の町が見下ろせる。その先は、もう海である。
満開のミツバツツジ
しばらく行くと、小さな池に出る。池の水も少し温んでいる。湖面を良く見ると、水が湧き出している所があり、その周りに沢山のオタマジャクシが泳いでいる。本庄橋の跡あたりまで来て、谷沿いに住吉道を「御影」へと下る。初夏のような暑い日ざしの下、横を流れるせせらぎが気持ちよい。ヤマブキの黄色い花があちこちで満開である。やがて、美術館の所に出て、邸宅の間をとおり、お昼すぎに、「御影」の駅に着く。駅前の洒落たレストランでお昼を食べ、ビールを飲みながら、通りを歩いている人を眺め、くつろぐ。